2010年12月21日
おススメTV:第4回「“沖縄返還”への道」(今夜)
いよいよ最終回
おススメTV:歴史は眠らない 沖縄・日本 400年 第4回「“沖縄返還”への道」
本放送 12月21日 PM10時25分~PM10時50分(教育テレビ)
再放送 12月28日 AM5時35分~AM6時00分(教育テレビ)
再放送 1月4日 AM5時35分~AM6時00分(教育テレビ)
在日米軍基地の移設問題に代表されるように、様々な苦しみを抱える沖縄。しかし沖縄の人々の想いと苦しみは、400年の歴史を遡らなければ見えてこない。
江戸時代、幕府の威を借りた薩摩藩が武力によって琉球王国を攻略したことから、今日に続く琉球(沖縄)と日本の関係は始まる。薩摩は琉球を明との交流の道具として利用しようとする一方、「異国」として「江戸上り」を強要する。琉球は中国と日本に服属する不思議な「日本の中の異国」となるのである。その後、日本は近代国家になる際に琉球処分を行い、沖縄県を設置し琉球王朝は解体された。
番組では、沖縄が苦しい歴史を背負うに至ったのはなぜか。何が出発点で、どのように今に受け継がれてきたのかを、琉球沖縄と日本の関わりの中からみていく。
第4回(最終回)は、
戦後、米軍占領下におかれた沖縄。米軍機の墜落など度重なる基地被害に抵抗運動が繰り返される中で、1960年沖縄県祖国復帰協議会が誕生。
1968年には初の公選によって行政主席となった屋良は、沖縄の「即時、無条件、全面返還」をスローガンに日本政府への働きかけを続けた。69年11月、日米共同宣言で沖縄の日本への返還が約束されたが、それは基地の存在は曖昧としたもので、県民の要求からかけ離れたものだった。1971年、国会では沖縄返還協定批准の採決を迎えた。屋良は県民の要求書を携えて国会に向かうが、その時、衆議院では強行採決が行われていた。翌年、初代の沖縄県知事となった屋良は「米軍基地の問題を始め、色々な問題をもちこんでの復帰です。これからも厳しさが続き、新しい困難が続くかもしれませんが、自らの運命を開拓し、歴史を創造しなけれぱなりません」と演説した。 屋良朝苗の行動と苦渋の決断を軸に、「沖縄返還」の実態を描く。
(NHK番組紹介より)
手元にある番組テキスト(6-7月号として発売されたもの)の項目を拾ってみると
第4回 「沖縄返還」への道
沖縄要塞化をねらうマッカーサー
日米安保体制と沖縄
その中に次のような記述がある
憲法九条をもつ日本国憲法が施行された1947(昭和22)年5月3日の3日後の6日、昭和天皇とマッカーサーとの4回目の会談が行われた。 <中略> この会見から5ヶ月後の1947(昭和22)年9月、昭和天皇は、アメリカによる沖縄の軍事占領は「25年から50年、あるいはそれ以上にわたる長期の貸与(リース)というフィクション」の中で行われるべきだとした、いわゆる「沖縄メッセージ」を出したのである(進藤栄一「分割された領土―沖縄、千島、そして安保」『世界』、1979.4)。それは7月4日のアメリカ独立記念日に、マッカーサーが「日本は共産主義進出阻止の防壁」という声明を出したことと呼応していた。
高まる「日本復帰」運動
“反戦”と“復帰”と終わらない戦後処理
その中に次のような記述がある
(沖縄返還の2年前) 1970(昭和45)年4月24日、沖縄代表の国政参加特別措置法成立。11月15日、国政参加選挙が行われ、革新共闘の推す安里積千代、瀬長亀次郎、上原康助(衆院)、喜屋武真栄(参院)四人が全員当選した。
昨日のブログ「地元紙で識るオキナワ」で書いた『コザ騒動』のあった同じ年に、戦後、日本から切り離された沖縄から、初の国会に送る代表者が決まったのだ。
ちょうど今から40年前のこと。当時はけっして暗いことばかりではなかった。日本に復帰できるという民衆の希望の熱と光もあふれていた時代だったのだ。出口が見えたからみながんばれたのだ。
テキストの最後は、1972(昭和47)年5月15日、沖縄の施政権が米国から日本に戻され、沖縄県が発足し、沖縄県初の公選知事に選ばれた屋良朝苗の次の言葉で締めくくられている。
よくいわれる本土と沖縄の格差は、その異常な姿から生まれてきたものである。せんじ詰めてみれば、物心両面の格差は、戦後処理の観点から取り上げなければならない諸問題である。(屋良朝苗回顧録「さいごに」より)
2010年の現在においても、この「戦後処理」はいまだなされていない。
またテキストには、テキスト出版後に夭折した歴史学者であり若き沖縄のオピニオンリーダー屋嘉比収の論考も収められている(「沖縄近代史を考える ~沖縄とアイヌ、台湾、朝鮮、ともに「東洋人」という視点~」)。
http://michisan.ti-da.net/e3191178.html

https://www.nhk-book.co.jp/shop/main.jsp?trxID=C5010101&webCode=61895572010
番組で描かれる沖縄の時代背景をより理解していただくため、併せてこちらをお読みください
http://michisan.ti-da.net/e3285157.html
【関連する日記アーカイブ】
2010.11.30 仕切り直しで今晩再スタート 『沖縄・日本 400年』
2010.12.15 おススメTV:第3回「近代沖縄の苦悩と挫折」
Posted by ミチさん at 18:36│Comments(0)
│琉球・沖縄史