2009年11月14日

ピギャーぬ鳴いねー台風ぬくん

 「ピギャーぬ鳴いね」とは、東海岸の海鳴の音。

東海岸でゴーゴーと海鳴がすると台風が来る、

その音は山を越えて羽地間切(はねじまぎり)までも聞こえる 

と祖父が語っていました。


 まさかそんな遠くまでも聞こえるはずがないと、

大宜味村の塩屋、羽地、許田の方々に尋ねたら、

昔から言われている、とのことでした。

 
 
ピギャー海ぬ鳴らば
   
台風(てーふー)ぬ知らし事(ぐとぅ) 
  
羽地間切まで 
  
(うとぅ)ぬゆすさ

( 山内範正・県うちなあぐち会名護支部副会長、“ちゅくとぅば”①、沖縄タイムス 11/12 )


・・・・・・・ 転載ここまで ・・・・・・・

山内範正さんが生まれ育った名護市汀間(現在も住んでおられる)は

普天間飛行場の移転先に名指しされている

名護市東海岸、大浦湾に面した静かな集落です。

対岸の辺野古にいま巨大米軍基地が作られようとしています。


朝夕眺めている大浦湾に思いを走らせて、こんな琉歌も詠まれています。

(あが)りあかあかとぅ 
  
上ゐ太陽(てぃだ)(か)みてぃ 
  
かりゆしぬ夜明(ゆあ) 
  
大浦湾(うぷらんなとぅ)

(山内範正、平成12年8月25日、「かりゆし大浦湾」より)

    (注釈)かりゆし=めでたいこと、 縁起がよいこと


ヘリポートの移設を詠む

普天間ぬ空(すら)
 
弥勒(みるく)あかがりば 
 
名護(なぐ)ぬ島影(しまかじ)
 
(くむ)てぃいちゅさ

(山内範正、平成12年2月26日、琉球新報掲載)

    (注釈)弥勒=世果報(ゆがふ)、明るい兆し



執筆者については
http://michisan2.ti-da.net/e2865412.html




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Posted by ミチさん at 22:28│Comments(0)しまくとぅば
 
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