『今帰仁グスク』で琉装結婚式を挙げませんか?
今帰仁城跡で結婚式
地元協組 流装や琉球音楽など
今帰仁村の地域資源のブランド化を目指す今帰仁ブランド協同組合は、6月から世界遺産の
今帰仁城跡でブライダル事業を始める。沖縄の伝統衣装の琉装や琉球音楽など独自のメニュー
を提供。今後3年間で約130組、5千万円の売上高を目指す。同村は他の市町村に比べ観光の
イメージが乏しく、これを機に観光地としての魅力や特産品をアピール、村の活性化につなげる。
3年で 130組目指す
世界遺産でブライダルを事業化するのは珍しいという。運営は今帰仁城跡の指定管理者、若年者雇用センター企業組合(上間宏明代表理事)が受け持つ。
新郎新婦は琉装を身にまとい、城跡内の石畳の階段を歩く。城跡の最上部で結婚の誓いや指輪の交換。披露宴は城跡に隣接している「グスク交流センター」を使用。今帰仁村産の島野菜や琉球黒豚(アグー)などの料理を振る舞う。希望者には琉球舞踊のエイサーを付けるなど、沖縄ならではのブライダルを演出する。
ブライダル中も城跡は一般開放し、観光客も観覧できるようにする。基本料金は35万7千円から。披露宴の料金や内容は個別に相談する。旅行会社やブライダル会社に売り込んでいく。
今帰仁ブランド協同組合は1月24~25日に今帰仁村でジャムや黒糖作り体験、散策などモニターツアーを開催。25日に城跡内での県内カップルのブライダルを先行事例として特別に実施する。一般客と旅行会社の関係者など25人が見学する予定だ。
今帰仁村には城跡以外に乙羽岳やウッパマビーチといった観光名所、ゴーヤや黒糖など特産品が豊富である。しかし、一般の観光客にはなじみが薄く、地域資源を最大限活用できていなかった。
そこで観光事業の強化や特産品の販路開拓を狙い地元企業6社が集まり、07年4月に今帰仁ブランド協同組合を設立。今帰仁村の特産品を生かした体験型観光の商品開発に力を入れている。
今回のブライダル事業もその一環。入場者数が順調に増加している今帰仁城跡を活用し、村の発展に向けた起爆剤にする狙いだ。今帰仁村商工会の豊里友一朗・経営指導員は「これまでは今帰仁村を素通りする観光客も多かったが、ブライダル事業を機に村の魅力を伝えたい」と話している。
(2009年1月24日 日本経済新聞)
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